 |
≫ |
|
|
 |
 |
もしも情報管理に費やすことできるコストが無限大であったなら、すべての問題は解決するはずです。しかし、現実的にはありえません。ILMは、情報管理戦略を明確化し、その情報を管理するためのIT基盤との間でバランスを取るための考え方です。また、情報の価値によって管理方法を定め、RoIT (IT投資効果)を最大化することもILMの目的でもあります。
|
| 図:情報ライフサイクル管理(ILM)の必要性 |
 |
情報の価値を判断するためには、その情報がビジネスに与える影響や貢献度を検討しなければなりません。一般に、情報の価値は時間の経過とともに増減します。例えば電子メールの情報などはその典型ですが、一ヶ月前に届いたメールよりも今日届いたメールの方が情報としての価値は高いものです。
また、情報は利用シーンや活用者によっても価値が異なります。例えば、家電製品のアンケートにおいて、開発部門で必要となるのは、その製品の使用感や要望などですが、マーケティング部門においては購買者の属性そのものが重要となります。このように情報のニーズは、部門やユーザによって異なるため、それぞれのサービスレベルを策定することが重要となります。
さらに、法令の観点からの情報の価値はどんなところにあるのでしょうか。2005年から施行された電子文書法(e-文書法)においては、下記のような明確な基準が定義されています。
 |
 |
「見読性」・・・・・・・・・正確に内容が読み取れること |
 |
 |
「完全性」・・・・・・・・・削除や書き換えがなされないこと |
 |
 |
「機密性」・・・・・・・・・情報が保護されること |
 |
 |
「検索性」・・・・・・・・・・すぐに探し出すことができること |
 |
言い換えれば、ビジネス上の価値とこれらの法令で定められた条件を両立する情報こそ、企業にとっての価値ある情報と言えます。
これらの考え方は企業における情報管理戦略と位置付けることができます。その戦略を具体的な方針としてまとめたのが情報管理ポリシーとなります。 |
 |
情報を管理するためのIT基盤には、さまざまな要件が求められます。そのひとつがコストです。情報を管理するための人件費やハード/ソフトウェアのコストが最適か確認する必要があります。重要なデータでも、その情報の持つ価値以上に高い管理費用がかけていたのでは意味がありません。また、ストレージやデバイスの性能とその上に保管されるデータの品質保持、および必要な情報を実用な時に素早く取り出せる仕組みが必要不可欠です。 |
 |
情報が生成されてから破棄に至るまでのライフサイクルにおいて、情報管理ポリシーに沿ってデータを運用し、自動化されたツールや手法によって情報管理戦略とIT基盤の密接な連携を実現するのがILMの本質です。これにより、情報のビジネス価値とIT環境の最適化を実現することができます。
ILMの導入にあたっては、部門毎など小さな単位で導入し、その精度や効果などを確認しつつ範囲を拡大していく方法が最もリスクが低く効果的です。また、ILMを効果的に実現するためには、各種ストレージを統合する「コンソリデーション」、ミラーリングやバックアップを考えた「コンティユニティ」、モニタリングやレポーティングを実現する「コントロール」など、ストレージ環境の最適化も大切なポイントとなります。 |
|